人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

ハンガリーてくてく日誌2

ブダペストの大学で日本語を教えたり、ハンガリーの絵本を翻訳したりしています。指の間からどんどんこぼれ落ちていってしまうような毎日を、少しでも書き留められたらいいなぁ。


by pitypang2

作家浅田次郎氏の通訳!

ほんとに毎日更新してます。
やればできるんじゃん。
(冬休み中だしね)

作家浅田次郎氏の通訳!_a0130093_720301.jpg


昨年の話ですが、夫が日本ペンクラブ会長の浅田次郎氏初め
ハンガリーペンクラブ会長やその他、両国ペンクラブの重役の方々の
通訳をさせていただくというすごい機会に恵まれました。

夫はプロの通訳というわけではないので
文学者たちの対談の通訳、
しかも原稿なしのぶっつけ本番、
しかも3時間とかの長丁場、というのは
かなりプレッシャーだったみたいですが、
こんな贅沢な場に関われるなんてめったにないので
私としては嬉しかったです(他人事、ひひひ)。

浅田次郎さんのお話は主に日本の文学や文化についてのもので
非常におもしろかったです。
異国で日本について語るのは、
何がどこまで知られているのかはっきりわからないということもあり
大変難しいと思うのですが、
日本を一応知っているつもりでいる日本人(しかも日本語教師)の私にも
とても興味深く、なおかつ日常に結びついたわかりやすいお話が多くて、
私は夫の通訳にハラハラどきどき手に汗握りながらも
内容にすっかり聞き入ってしまったのでした。
日本語の挨拶や文字についてのお話、
宗教観についてのお話、
日本文学は美の追求&遁世の文学だというお話、
わびについてのお話、などなど。

いろいろ印象に残ったけれども、
ひとつだけ挙げろといわれたら、
今も原稿を手書きで書いていらっしゃる、というお話かな。
なぜ手書きかと言えば
パソコンは書きやすくて余計なことを書きすぎてしまうから、とのこと。
よくわかります。
私は一応翻訳をする人間なのでキーボードを打つのは速い方だと思うのですが
そのせいもあるのか、ついつい書きすぎてしまうのです。
書きながら考える癖もあり、
文章を書くと半分ぐらいが無駄になったりします。
だんだんごちゃごちゃしてくるので、そういう意味では
少ない言葉を頭の中で厳選してから紙の上に映し出す、
という方がいいのかもしれません。
そういえば、パソコンで書くと
文における単語の順番から
文章全体における段落あるいは章の順番まで
「とりあえず書いてみて、あとで構成を考える」っていうことができちゃうから、
私はパソコンを使うようになってから
文章の書き方がずいぶん変わったように思います。

・・・って、これも短い投稿で終わらせるつもりが
こんなに長くなってしまいました。(オチ)
名前
URL
削除用パスワード
by pitypang2 | 2017-01-09 07:56 | 日常生活のこと | Comments(0)